日増しに寒さを感じるようになった今日この頃、空を見上げるといつの間にか雲が遅くなっていました。夏のような青さはなくなっているのに、スモーキーな空に透明感を感じ、なぜかホッとします。いい季節になってきたなぁと思いながら目線を元に戻すと街の中。「あー、紅葉狩りに行きたいな・・・。」と、この時期毎年同じ事を思っている気がします。
最近、目にするのは黄色く色づいてきた街路樹のイチョウの木。ふつう、モミジは紅葉と考えられていますが、昔は黄葉もモミジと読まれていたそうです。木の葉が黄色や赤くなることを「モミジする」と動詞で表現していたそうですよ。
モミジにもたくさんの種類があります。代表的に知られているイロバモミジ、オオモミジ、ヤマモミジ、他にも書ききれない程ありますが、学術的学名はすべてカエデ属です。カエデ(楓)の中間に共通している条件は葉の形ではなく、枝に対して、葉柄が左右対称に出ていることと、種子が果柄に対し、左右につき、羽根がつくことだそうです。モミジというと、日本の風物詩のように思いますが、カエデならば、世界中にありますね。中国ではカエデ(フォン)、アメリカはMaple(メープル)、イタリアはAcero(アチェロ)、フランスはEeable(エラブル)と呼ばれています。学名にもなっているラテン語のAcer(アケル)は裂けるという意味があり、カエデ特有の三方に葉が裂けたような形状を表しているんですね。
なぜ黄葉も紅葉もモミジなのに、紅葉と表現されるするようになったのか、という疑問が出てきます。中国では黄色が高貴な色とされ、黄葉が好まれていたそうですが、日本では黄色より紅色がめでたい色とされ、モミジは紅葉を意味するようになったそうです。そして紅葉の美しさで有名な京都の高雄山のカエデは特によく紅葉したのでモミジの代表とされ、ついにそのカエデがズバリそのもの「モミジ」という名をつけられたそうです。さすが!
紅葉は気温、光、大気中の水分などの三要素の組み合わせで変化してきます。日中に充分な光を受けて栄養が多く作られる事と、夜間の低温が必要で、昼と夜の温度差が大きい場所だと美しく鮮やかに紅葉するようです。自宅にあるモミジが紅葉しない場合がありますが、それは大切にするあまり、木自体に耐寒性がついて紅葉しないそうですよ。植物にも季節を感じさせてあげることが大切なんですね。日本には美しい四季があります。目で耳で肌で感じ、楽しみにしたいものですね。 |